塾長ブログ
全国学力テスト結果が物語る「記述力」の深刻な課題
先日発表された2025年度全国学力テストの結果で、中学校国語の記述式問題の正答率が驚きの25.6%という数字を記録しました。
これは昨年度と比較して20.5ポイントも下落し、選択式(64.2%)や短答式(73.8%)との大きな差が明らかになりました。
さらに深刻なのは、文章を読んで「自分の考えとその理由」を書く問題では、無解答率が27.7%にも達したことです。
なぜ記述式問題がこれほど困難なのか
この結果を見て、改めて記述力の重要性を実感しています。
記述式問題が困難な理由は、単に「知識を覚えているか」を問うのではなく、「考えを整理し、論理的に表現する力」を求められるからです。
選択式や短答式であれば、部分的な理解でも正解にたどり着けることがあります。しかし記述式では、以下のような複合的な能力が必要となります:
- 読解力 - 文章の内容を正確に理解する
- 思考力 - 問われていることを的確に把握し、自分なりの考えを持つ
- 表現力 - 考えを相手に分かりやすく伝える文章にまとめる
- 構成力 - 論理的な順序で文章を組み立てる
無解答率の高さが示すもの
特に注目すべきは、約3割の生徒が問題を見て「答えを書かない」という選択をしていることです。
これは単なる「分からない」以上の問題を示しています。
多くの生徒が記述問題に対して「どう書けばよいか分からない」「間違いを恐れて書けない」という心理的な壁を感じているのではないでしょうか。
これは、普段の学習において記述練習の機会が不足していることの表れでもあります。
高崎国語塾彩が大切にしていること
当塾では、この記述力の向上を最重要課題として位置づけています。私たちの指導方針は以下の通りです:
1. 「書く恐怖」を取り除く
まずは「完璧でなくても、とにかく書いてみる」という姿勢を育てます。間違いを恐れずに自分の考えを表現することから始めます。
2. 段階的な指導
いきなり長文を書かせるのではなく、一文から始めて、徐々に文章量を増やしていきます。小さな成功体験を積み重ねることで、記述への自信を培います。
3. 型の習得
「型」を身につけることで、考えを整理しやすくなります。「結論→理由→具体例→まとめ」といった基本的な構成パターンを練習します。
4. 個別フィードバック
一人ひとりの記述に対して、丁寧な添削とアドバイスを行います。「どこが良かったか」「どう改善できるか」を具体的に伝えます。
記述力は一朝一夕では身につかない
今回の学力テスト結果は、記述力の育成がいかに重要で、かつ困難な課題であるかを示しています。しかし、適切な指導と継続的な練習によって、必ず向上させることができる能力でもあります。
記述力は、学力テストだけでなく、高校受験、大学受験、そして社会に出てからも必要とされる「一生もの」の力です。今この時期に記述力の基礎をしっかりと築くことが、お子さまの将来にとって何よりの財産となるでしょう。
保護者の皆様へ
もしお子さまが記述問題を苦手としているなら、それは決して珍しいことではありません。全国的に見ても、多くの中学生が同じ課題を抱えています。
大切なのは、この課題と向き合い、継続的に取り組むことです。
高崎国語塾彩では、一人ひとりの「書く力」を丁寧に育てていきます。
お子さまの国語力向上について、ぜひ一度ご相談ください。
高崎国語塾彩
記述力向上のための専門指導を行っています。
無料体験授業も実施中です。お気軽にお問い合わせください。