塾長ブログ
選択式問題が「簡単」という誤解―国語力を本当に伸ばす解き方
こんにちは。高崎国語塾彩です。
今回は、選択式問題について、保護者の方にぜひ知っていただきたいお話です。お子さんが「選択式だからラッキー!」と喜んでいるなら、それは危険信号かもしれません。
子どもたちが選択式を喜ぶ理由
国語に限らず、子どもたちは選択式問題を見ると安心した表情を浮かべます。
なぜでしょうか?
答えは明白です。「全く分からなくても、何かしら答えが書ける」からです。
もっと言えば、「考えなくても選べばいい」という一種の賭けのようなものになっているのです。4つのうち1つを選べば、「もしかしたら当たるかも」という期待が生まれます。
確かに正解になる場合もあるでしょう。しかし、それは理解しての正解ではなく、たまたま当たったというだけ。根本的な国語力の向上には全くつながりません。
国語の選択式問題が特に厄介な理由
他の教科以上に、国語の選択式は非常に厄介です。
考えてみてください。問題を作る人は、受験者が間違えやすくなるような選択肢を意図的に作ります。
だいたい4択だと思いますが、明らかに違う2つは外せても、残りの2つは似通っていたり、どちらも正解に思えたりするように作られています。または、他の選択肢の文を読むと「そっちも正解かも...」と迷いが生じてしまうのが選択式問題の恐ろしさです。
つまり、選択式の問題は実は非常に難解なのです。
選択式問題の正しい解き方
高崎市・前橋市で国語指導をしていると、多くのお子さんが同じ間違いをしていることに気づきます。
それは、先に選択肢を見てしまうことです。
国語は、答えがすべて本文に書いてあります。しかし、先に選択肢を見てしまうと、どうしても主観が入りやすくなってしまいます。
正しい解き方のステップ
1.選択肢を見る前に、自由記述問題だと思って自分で答えを考える
2.自分の答えを頭の中でまとめる
3.その後で選択肢を見る
4.自分の答えと同じことが書いてある選択肢を選ぶ
この方法なら、迷いが生じません。自分の答えと一致する選択肢が正解だからです。
「時間がかかるのでは?」と思われるかもしれませんが、実はこれが一番早く、確実に解ける方法なのです。
「抜き出し問題」も油断大敵
ちなみに、抜き出し問題を簡単だと思っているお子さんも多いのではないでしょうか。
これも注意が必要です。抜き出す箇所を探して「どこだどこだ」とやっているうちに時間が取られてしまい、最後まで終わらないということが実際に起きています。
効率的な解き方のコツ
きちんと国語の文章を読みながら、以下のような印をつけていく習慣をつけましょう:
・キーワードや中心となる文に線を引く
・具体例はカッコで囲んでカットする
・登場人物の心情が表れている箇所に印をつける
・逆接の接続詞(しかし、だが、など)に丸をつける
問題用紙に書き込んでいけば、おのずと見る場所がすぐにわかるようになります。
保護者の方へ:お子さんに伝えてほしいこと
読んでなんとなくやるのではなく、きちんと本文と見比べて自信をもって答えを出す。これが国語力を伸ばす唯一の道です。
選択式問題で「なんとなく」正解していても、記述式問題や読解力が問われる場面では必ず行き詰まります。
高崎市・前橋市の小学生、中学生、高校生の皆さんには、今のうちから正しい国語の解き方を身につけてほしいと思います。
入試や定期テストで「選択式だ!ラッキー!」ではなく、「選択式でも記述式でも、自分は正しく解ける」という自信を持てるように、日々の学習から意識を変えていきましょう。
高崎国語塾彩では、高崎市・前橋市の小中高生を対象に、こうした国語の本質的な読解力を身につける指導を行っています。
選択式問題への対応だけでなく、記述式問題、作文、小論文まで、一人ひとりに合わせた指導で国語力を確実に伸ばします。
国語でお悩みの保護者の方、お気軽にご相談ください。
