高崎国語塾 彩(いろどり)

高崎市の国語専門個別指導塾「高崎国語塾 彩(いろどり)」
小学4年生から高校3年生までを対象に、一人ひとりに合わせた指導を行います。
「国語の苦手を克服したい」「得意科目にして受験を成功させたい」そんな生徒を全力でサポート!
中学受験や上位高校受験、中堅以上の大学受験で高得点を目指すための専門的な指導で、読解力・語彙力・記述力をバランスよく鍛えます。
少人数制個別指導で、確かな成績アップをお約束します。

言葉に彩りを。未来に広がりを
~国語の力で人生に彩りを

塾長ブログ

2025-12-23 17:51:00

「本を読まない」より深刻?スマホが子どもの読解力を奪う理由

「うちの子、本を読まないんです」

保護者の方から、よくこういう相談を受けます。

 

本を読まないから、読解力がつかない。

たしかに、それも一理あります。

 

でも、私はもっと深刻な問題があると感じています。

スマホです。

 

今日は、スマホが子どもの読解力に与える影響についてお伝えします。

 

 

東北大学の研究が示す「衝撃の事実」

東北大学の川島隆太教授は、仙台市の小中学生7万人を対象に、スマホ使用と学力の関係を調査しました。

その結果、驚くべき事実が分かりました。

 

毎日2時間以上勉強しても、スマホを3時間以上使うと、「ほとんど勉強しない子」より成績が低い。

 

勉強時間の問題ではない。

睡眠時間の問題でもない。

スマホそのものが、学力に悪影響を与えているのです。

 

 

なぜスマホが「読解力」を奪うのか

では、なぜスマホが読解力に悪影響を与えるのでしょうか。

私は、3つの理由があると考えています。

 

 

理由①:長い文章を読む「集中力」が育たない

スマホで触れる文章を思い浮かべてください。

・LINEのメッセージ(数行)

・SNSの投稿(数十文字)

・動画のコメント(一言)

 

どれも短いですよね。

 

スマホに慣れた子どもたちは、短い文章を「流し読み」する習慣が身についています。

 

 

でも、国語のテストで出てくる文章は違います。

入試の長文読解は、数千字あります。

 

短い文章を流し読みする習慣がついた子どもが、いきなり数千字の文章を読めるでしょうか。

読めません。

 

途中で集中力が切れる。

何が書いてあったか覚えていない。

結局、問題が解けない。

 

これが、スマホ世代の「読解力低下」の正体です。

 

 

理由②:「じっくり考える」習慣がなくなる

スマホがあれば、分からないことはすぐに検索できます。

 

「この漢字、何て読むんだろう?」→ 検索

「この言葉、どういう意味?」→ 検索

 

便利ですよね。

でも、これが読解力を奪っているのです。

 

国語の読解問題は、「答えがどこかに書いてある」わけではありません。

自分の頭で考えて、答えを導き出す必要があります。

 

でも、スマホに慣れた子どもは、「分からない → 考える」ではなく、「分からない → 検索」という習慣が身についている。

 

だから、テストで分からない問題が出ると、考えることを放棄してしまうのです。

 

 

理由③:「言葉で表現する力」が衰える

LINEでのやり取りを思い浮かべてください。

 

「了解」→ スタンプ

「嬉しい」→ 絵文字

「面白い」→ 「www」

 

言葉を使わなくても、コミュニケーションが成立してしまう。

 

 

これを続けていると、どうなるか。

言葉で表現する機会が、圧倒的に減ります。

 

国語の記述問題は、「自分の言葉で説明する」ことが求められます。

でも、普段から言葉を使っていない子どもは、いざというときに言葉が出てこない。

 

「何を書けばいいか分からない」

「どう表現すればいいか分からない」

 

記述問題が苦手な子が増えている背景には、スマホによる「言葉離れ」があるのです。

 

「本を読まない」より深刻な理由

「本を読まない子」は、昔からいました。

でも、昔の子どもは、本を読まなくても、別の形で「言葉」に触れていました

・友達との長電話

・手紙のやり取り

・家族との会話

 

でも、今の子どもは違います。

 

友達とのやり取りは、LINEで短文+スタンプ

暇な時間は、動画を見る

家族といても、それぞれがスマホを見ている

 

言葉に触れる機会そのものが、激減しているのです。

 

だから、「本を読まない」だけなら、まだ何とかなります。

でも、スマホ漬けの生活は、読解力の土台そのものを壊してしまう。

 

これが、「本を読まない」より深刻だと私が考える理由です。

 

 

スマホ世代の子どもに、読解力をつけるには

では、どうすればいいのでしょうか。

 

①「スマホを置く時間」を作る

まずは、スマホから離れる時間を作ることです。

 

東北大学の研究では、スマホ使用は1日1時間以内が推奨されています。

いきなり1時間は難しくても、「勉強中は別の部屋に置く」「食事中は触らない」など、スマホを置く時間を少しずつ増やしていきましょう。

 

 

②「長い文章を読む」機会を作る

読解力をつけるには、長い文章を読む練習が必要です。

本を読むのが理想ですが、難しければ新聞記事やネットの長文記事でもOKです。

大切なのは、最後まで読み切る経験を積むこと。

 

途中で飽きても、最後まで読む。

この「粘り」が、読解力の土台になります。

 

 

③「音読」をする

読解力を伸ばすのに、最も効果的なのが音読です。

音読は、目で読んで、口で発して、耳で聞く。

脳をフル活用するトレーニングです。

 

スマホで動画を見ているときとは、脳の使い方がまったく違います。

 

1日10分でいいので、教科書や本を音読する習慣をつけてみてください。

 

 

国語の成績が伸びない本当の原因

「国語が苦手」という子どもが増えています。

 

でも、その原因は「センスがない」「才能がない」ではありません。

読解力を育てる習慣が、スマホによって奪われているのです。

 

逆に言えば、スマホとの付き合い方を変えれば、読解力は伸びます。

 

お子さんのスマホ使用時間、把握していますか?

一度、親子で話し合ってみてください。

 

 

高崎国語塾彩では

高崎国語塾彩は、国語専門の塾です。

「読む力」「考える力」「書く力」を、一人ひとりに合わせて指導しています。

特に大切にしているのは、音読丁寧に読む習慣

スマホで「流し読み」が身についてしまった子どもでも、正しい読み方を学べば、必ず読解力は伸びます。

 

「うちの子、国語が苦手で…」

「文章を読むのが嫌いみたいで…」


そんなお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。


高崎国語塾彩

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参考文献:

 

  • 東北大学加齢医学研究所「学習意欲の科学的研究に関するプロジェクト」
  • 川島隆太『スマホが学力を破壊する』(集英社新書)
  • 榊浩平・川島隆太『スマホはどこまで脳を壊すか』(朝日新書)
2025.12.30 Tuesday