合格戦略ブログ
【2026 夏】親が子どもに読ませたい本6選──国語専門塾が選ぶ、入試に出そうな一冊
こんにちは。高崎国語塾 彩です。毎年この時期になると、保護者の皆さまからこんなご相談をいただきます。
「読書感想文にはどんな本を選べばいいですか?」
「入試の国語対策になる本はありますか?」
実は、中学入試や高校入試の物語文(小説)で出題者が好んで選ぶテーマには、はっきりした傾向があります。「多様性の理解」「家族の新しい形」「コミュニケーションの壁」そして「自分らしさの模索と成長」です。
今回は、私自身が「これは近年の入試トレンドにぴったり。ぜひ子どもたちに読んでほしい」と注目している6冊をご紹介します。指導の合間に目を通しているので、隅から隅まで熟読しきれていないものもあります。それでも、テーマやあらすじを見るだけで「国語の先生が、間違いなく問題にしたくなる要素」が詰まっていると太鼓判を押せるラインナップです。夏休みの読書選びの参考に、どうぞ。
1.『オリオンは静かに詠う』
◆どんな本?
重度の難聴を抱え、人との関わりを避けていた女子高生。競技かるたの世界や手話を使いこなす同世代との出会いを通して描かれる青春ストーリーです。
◆おすすめの理由(入試・作文対策)
「自分とは違う世界を生きる他者」とどう向き合うか。これは中学入試の超頻出テーマです。耳が聴こえない主人公が何を感じ、どうやって心の壁を乗り越えていくのか。読むことで子どもたちの「想像力」と「他者への共感力」が養われます。感想文でも自分の言葉を引き出しやすい一冊です。
2.『ぶたのしっぽ』
◆どんな本?
野球部の中学2年生の男子。実は、編みぐるみを作るのが大好きです。でも「男らしくない」からと周囲には秘密にしています。そんな彼がヤングケアラーで不登校の同級生と出会い「ふつうって、なんだろう」と問い直していく物語です。
◆おすすめの理由(入試・作文対策)
「男らしさ・女らしさ」という固定観念やヤングケアラーという現代の社会問題が子ども目線で自然に描かれています。「ふつう」という見えない枠に縛られず、自分らしさを肯定する。まさに今の時代の出題者が受験生に深く考えさせたいテーマそのものです。
3.『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』
◆どんな本?
傍から見れば幸せそうな家族。でも、小学6年生の主人公の心はなぜか荒んでいます。半ば強引に中学受験をさせられそうになり、そこから「家族の幸せとは何か」を模索していく物語です。
◆おすすめの理由(入試・作文対策)
タイトルからして、国語のテストのようですね。まさに中学受験を控える6年生のリアルな心情が描かれています。親の敷いたレールへの反発や家族間のすれ違いは、入試の物語文の鉄板です。受験勉強のプレッシャーで行き詰まっているお子さんが読むと「自分だけじゃないんだ」と心がスッと軽くなるかもしれません。
1.『宙わたる教室』
◆どんな本?
定時制高校の科学部が舞台です。年齢も抱えている事情もバラバラな生徒たち。不登校の経験や複雑な家庭環境を抱えた彼らが、火星のクレーターを再現する実験を通じて絆を深め、前を向いていく群像劇です。
◆おすすめの理由(入試・作文対策)
ドラマ化もされ話題になった作品です。「多様性」という言葉を知識として知っているだけでなく、実感として理解するのに最高の教材です。さまざまな背景を持つ人が、一つの目標に向かって協力する姿。高校受験の作文や小論文、面接のネタとしても引き出しが多くなります。
2.『ありか』
◆どんな本?
工場で働きながら、一人娘を育てるシングルマザー。そして、何かと母娘の世話を焼いてくれる元夫の弟。血のつながりや従来の枠にとらわれない新しい家族の形と、日々の温かさを描いた物語です。
◆おすすめの理由(入試・作文対策)
近年の高校入試では「家族だから無条件に分かり合える」という前提を覆し、複雑な関係の中で愛情を模索する文章がよく出題されます。瀬尾まいこさんの優しい文体は中学生でもスッと入り込めます。身近な当たり前に感謝する気持ちを育んでくれる一冊です。親として子どもにそっと手渡したくなります。
3.『リカバリー・カバヒコ』
◆どんな本?
公園にあるカバの遊具「カバヒコ」。自分の治したい部分と同じ場所を触ると回復するという都市伝説があります。それを中心に、成績不振や人間関係、進路に悩む人々が一歩を踏み出していく連作短編集です。
◆おすすめの理由(入試・作文対策)
中学生の時期は、成績の伸び悩みや、友人関係で、自己肯定感が下がりやすい時期です。短編集なので、普段あまり本を読まない子でもサクッと読めます。「つまずいても、また回復できる」という優しいメッセージは、受験というプレッシャーと戦う中学生にとって最高の心のビタミンになるはずです。
国語の成績を上げる「読書」の真髄とは
「国語の成績を、パッと上げる魔法のテクニックはありませんか?」。塾の現場にいると、本当によく聞かれます。でも、結論から言うとそんなものはありません。
小手先のテクニックではなく、地道に活字に触れて「自分とは違う立場の人の感情を想像する力」を養うこと。それが、すべての教科の土台となる「読解力」を育てる一番の近道です。
すべてを読破する必要はありません。「これ、面白そうだな」とお子さんが手を伸ばした1冊からで十分です。できれば、保護者の方も同じ本を読んで「この主人公の気持ち、どう思う?」と食卓で話してみてください。その親子の対話こそが最高の国語の勉強になります。
彩では、単にテストの点数を取るためだけでなく、言葉を通じて思考力を深める指導を大切にしています。この夏は、ぜひ親子で本を通じたコミュニケーションを楽しんでみてくださいね。読書感想文の書き方に迷ったときもお気軽にご相談ください。
高崎国語塾 彩
前橋にて:火曜・木曜 / 高崎にて:水曜・土曜(小学生〜高校生/中学受験・大学受験・小論文にも対応)
国語専門・1クラス4名・指導歴28年の塾長が全員を直接指導します。
