合格戦略ブログ
国語しか教えない私が、あえて「社会」の話をします。──去年の中3から学んだこと
国語専門の塾です。
数学も英語も理科も社会も、教えていません。国語だけをやっています。
その私が、今日はあえて「社会」の話をします。
なぜ国語の塾が社会の話をするのか。それには、去年のある生徒のことが関わっています。
国語が一番の得意教科に見えるほど伸びた子
去年、一人の中学三年生を指導しました。
国語が心配で仕方なくて、自分でインターネットを使って当塾を見つけ、たどり着いた子でした。「なんとかしなければ」という気持ちが、最初から強い子だったのです。
だからでしょうか。教えたことの吸収がとにかく早い。授業で伝えたことを、家でも自分で実践し練習を重ねてくる。その積み重ねで、かなり早い段階から得点に現れはじめました。
伸び方はこちらが驚くほどでした。国語がその子にとって一番の得意教科なのではないか——そう思えるところまで来たのです。
ここまでは良い話です。私も手ごたえを感じていました。
ところが、模試の結果を見て、気づきました
入試が近づき、模試の結果が返ってくるようになりました。
その数字を見て、はっとしました。国語は良い。けれど、理科と社会が足を引っ張っていたのです。
そして、正直にお話しします。私は、それに気づくのが遅れました。
国語の塾ですから、私はその子の国語ばかりを見ていました。国語が伸びていく手ごたえに、私自身が満足してしまっていた。理科と社会がどうなっているか、もっと早く目を向けるべきだったのに、発見が遅くなってしまったのです。
これは、その子の落ち度ではありません。むしろあの子は努力できる子でした。国語をあれだけ伸ばしたのがその証拠です。
問題は、気づいたときにはもう時間が限られていたということでした。
残り期間、理科と社会に時間を割けなかった
残された期間でやれることをやるしかありません。
けれど、国語もある。数学もある。英語もある。そのすべてがある中で、理科と社会にまとまった時間を割く優先順位がどうしてもつけられませんでした。
そして——直前の詰め込みでは、社会はそう簡単に覚えられないのです。
急いで暗記しようとしても頭に入っていかない。焦れば焦るほど空回りする。そのまま本番を迎えることになりました。
結果は、国語は良かった。けれど、思うようなところには届きませんでした。
理科と社会が最後まで重かったのです。
「社会は直前で間に合う」——その自信を今のうちに捨ててほしい
去年のことがあって私は今年、夏のこの時期から中三の生徒たちに社会の話をするようになりました。
生徒の多くが、社会を学校のテスト前の勉強くらいしかしていません。そして、こう思っています。
「社会は暗記だから、直前でなんとかなる」
この妙な自信を今のうちに捨ててほしいのです。
社会は、実は最も時間がかかる教科です。理由をお話しします。
社会は三年間で、歴史・地理・公民を学びます。そして入試では、そのすべてが出ます。歴史が得意でも、地理が苦手なら、それではだめなのです。
公民は、多くの学校で入試直前にようやく習い終わります。復習する時間がほとんど残りません。地理は中学二年までで終わっているので、放っておくとそのまま何もしないまま本番を迎えることになります。
そして、歴史には「流れ」があります。この時代が得意、この時代は不得意——そういうものは、本当は存在しません。すべてが一本の流れの中にあるからです。どこか一か所が抜けると、その前後もつながらなくなる。単元ごとに切り取ってつぶせるものではないのです。
さらに、語句や用語の意味、それらの関連、時代の流れ、資料に史料、地図。覚えることは山ほどあります。
だからこそ時間がかかる。気合いで短縮できるものではないのです。
直前では間に合わない。去年、私はそれを目の当たりにしました。
入試は、五教科の合計で決まります
当たり前のことを言います。入試は、五教科の合計点で合否が決まります。
国語をどれだけ伸ばしても、理科や社会でそれ以上に落としてしまえば、せっかく稼いだ点が消えてしまう。合計で足りなければ、届かないのです。
正直に申し上げると、国語専門の塾である私に、他教科の指導義務はありません。数学や英語は他塾で学んでいる生徒もいます。理科や社会が伸びなかったからといって、私が保護者の方から責められることも、まずありません。国語さえ伸ばせば、役目は果たしていることになる。
それでも、模試の結果を見てしまうと、どうしても放っておけないのです。国語しか教えていなくても、その子の合否そのものが気になってしまう。だから、指導は国語だけですが、勉強の仕方も、気持ちの持ち方も、必要ならお伝えします。
国語専門の塾が、なぜこんな話をするのか。それは、私が見ているのは「国語の点数」ではなく、その子の「合否」だからです。国語だけを見ていて発見が遅れた——去年の悔しさが、そう言わせています。
ですから、国語を伸ばすのと並行して、今の時期から、理科と社会にも手をつけておいてください。特に社会は、今からです。直前ではありません。この夏休みのうちに、まずは地理と歴史をしっかり固めておきましょう。
最後に、一つだけ
社会も突きつめれば、ただの暗記ではありません。
近年の入試は、資料を読み取らせたり、理由を記述させたりする問題が増えています。用語を覚えていても、「何が問われているか」が読み取れなければ点にはならない。
その「読み取る力」は国語の力でもあります。
——とはいえ、今日はここまでにしておきます。まずは、社会に早く手をつけること。それが、去年の一件から私がお伝えしたい、一番のことです。
高崎国語塾 彩
前橋にて:火曜・木曜 / 高崎にて:水曜・土曜(小学生〜高校生/中学受験・大学受験・小論文にも対応)
国語専門・1クラス4名・指導歴28年の塾長が全員を直接指導します。他塾との併用も歓迎です。
