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群馬の高校入試に出た本は、なぜ面白いのか|受験生じゃない人のための読書の秋【2026】
こんにちは。高崎国語塾 彩の蓮です。
読書の秋です。今日は少しいつもと違って、本の話をします。
群馬県の公立高校入試では、国語で毎年、小説や論説文が出題されます。その出典を並べてみると、ある共通点があります。今日はそこから、受験生ではない小学生や中学生、そして大人にこそ読んでほしい本を紹介します。
群馬の入試に出た小説、3年分
群馬の公立高校入試は、県内の高校がすべて同じ問題を使います。ここ3年の小説の出典はこうなっています。
| 入試 | 小説の出典 |
|---|---|
| 令和6年度(2024年2月) | 辻村深月『この夏の星を見る』 |
| 令和7年度(2025年2月) | 川邉徹『ヒカリノオト』 |
| 令和8年度(2026年2月) | 村崎なぎこ『オリオンは静かに詠う』 |
並べてみて気づくのは、どれも入試の1〜2年前に出たばかりの新しい本だということです。昔の名作ではなく、今の時代の感覚で書かれた本が選ばれています。
しかも、全国でも選ばれている本ばかりです。辻村深月さんの『この夏の星を見る』は、2024年度の全国の公立高校入試で6つの都道府県で出題されました。村崎なぎこさんの『オリオンは静かに詠う』は、2026年度の中学入試でも多くの学校で使われています。
論説文は、2冊の読み比べ
令和8年度の論説文は、戸谷洋志さんの『悪いことはなぜ楽しいのか』と、小野純一さんの『僕たちは言葉について何も知らない』の読み比べでした。
小野純一さんの本は、2026年度の全国の公立高校入試で5つの都道府県で出題されています。そして小野さんは、群馬県出身の哲学者です。地元ゆかりの著者の本が入試に出ていたというのは、ちょっとうれしい話ですね。
入試に出た本は、なぜ面白いのか
入試の問題をつくる先生は、本文を読んで考えさせる問題が立てられる文章を探します。登場人物の気持ちが丁寧に描かれている。筆者の言いたいことがはっきりしている。読み終えたあとに、考えたくなる。そういう本が選ばれます。
そして同じ本を、別々の場所で、何人もの先生が選んでいる。入試に出た本とは、言いかえれば「誰かが、今の子どもたちに読んでほしいと思った本」です。これほど確かな推薦状は、なかなかありません。
群馬の子どもたちにとっては、入試の出典は「これから出会うかもしれない本の予告編」でもあります。
読書の秋に、この本を
『オリオンは静かに詠う』
村崎なぎこ(小学館)
宇都宮のろう学校に通う高校1年生の咲季が、百人一首に出会い、競技かるたに惹かれていく物語です。聴こえる世界と聴こえない世界のあいだで、咲季と周りの人たちがそれぞれの壁を越えていきます。お隣の栃木が舞台なのも、群馬の子には身近に感じられるかもしれません。
こんな人に:中学生・高校生
『僕たちは言葉について何も知らない』
小野純一(ニューズピックス)
言葉は、気持ちを正確に伝えるための道具だと思っていると、思わぬところでつまずく。言葉と孤独、誤解、もどかしさについて考える本です。評論文を読み慣れたい中高生の入り口にもなります。
こんな人に:中3・高校生、言葉について考えたい大人
『「嘘をつく」とはどういうことか』
池田喬(ちくまプリマー新書)
「嘘をつく」とはどういうことなのかを、哲学の視点から考える本です。2026年度の中学入試で、特に多くの学校が選んだ1冊です。
こんな人に:中2以上、考えながら読みたい人
『僕には鳥の言葉がわかる』
鈴木俊貴(小学館)
シジュウカラの鳴き声には単語があり、言葉を組み合わせる文法まである。鳥の言葉を研究してきた著者の発見の物語です。新潮ドキュメント賞を受賞しています。
こんな人に:小学5年生から大人まで
『星の教室』
高田郁(角川春樹事務所)
さまざまな事情で義務教育を終えられなかった人たちが学ぶ、夜間中学が舞台です。卒業証書を受け取れなかった主人公が、二十歳の春に夜間中学へ入学し、仲間とともに少しずつ心をほどいていきます。
こんな人に:読書が久しぶりの大人に
誰に、何から
| こんな人 | まずこの1冊 |
|---|---|
| 小学5〜6年生 | 『僕には鳥の言葉がわかる』 |
| 中学生 | 『オリオンは静かに詠う』 |
| 高校生・中3 | 『僕たちは言葉について何も知らない』 |
| 考えながら読みたい人 | 『「嘘をつく」とはどういうことか』 |
| 読書が久しぶりの大人 | 『星の教室』 |
読んだあとに、ひとことだけ
せっかく読むなら、少しだけ国語の力にもつなげてみましょう。問題を解く必要はありません。読み終わったら、こう聞いてみてください。
「どこで、そう思った?」
感想に、本文の根拠をつける。それだけで、読書が国語の土台に変わります。本が好きなことと、国語のテストで点が取れることは同じではありません。でも、楽しんで読んだ本に「どこに書いてあった?」を少し足すと、その距離はぐっと縮まります。
図書館で十分です。新しい本が多いので貸し出し中のこともありますが、予約して待つのも楽しみの一つ。「入試に出るかどうか」は忘れて、気になった1冊から手に取ってみてください。
■ こんな生徒に向いています
・国語以外はそこそこ取れるのに、国語だけ伸びない
・高高・高女・前高・前女など上位校を目指している
・中央中等・四ツ葉学園・農大二中を目指す小学生
・模試やテストの国語で点数が安定しない
・本人が「国語をなんとかしたい」と思っている
■ ご入塾にあたってお願いしていること
・授業の進め方は、塾長にお任せください
・宿題は必ずやってきてください
・日程の変更は、前日までにご連絡ください
・お子さんの希望は、できるだけご本人の言葉で聞かせてください
・「塾に入れておけば安心」ではなく、ご家庭でも見守ってください
高崎国語塾 彩
国語専門|小4〜高3対応|1クラス4名まで・塾長直接指導
前橋にて:火曜・木曜 / 高崎にて:水曜・土曜
(中学受験・大学受験・小論文にも対応/他塾との併用も歓迎)
